今回は料理で使う和洋の基本的な出汁の種類について紹介していきたいと思います。
国によって出汁は色々種類がありますが、料理のベースを作るために欠かせないものです。
知っておけば、料理を一層美味しく仕上げることができますので、ぜひご覧になってください。
一番だし
ここで紹介する「一番だし」は「昆布だし」と「かつおだし」を掛け合わせて作った初めにひける出汁です。
昆布を沸騰させず、弱火で30分ほど煮だした後に、昆布を取り出して沸騰させ、かつお節を入れた後に火を止めます。1分ほど置いて、かつお節を漉したら完成です。良いかつお節を使っていると「かつおだし」は意外と簡単に取れるのですが、「昆布だし」沸騰させてしまうと「えぐみ」が出ますので、慣れないうちは水に昆布を置いて1時間ほど放置したのち、昆布を取り出して使う「水出し」を使うと簡単です。
和食では欠かすことが出来ない出汁で、高レベルの出汁だと吸い物にする時、薄口醤油を少し入れるだけで完成するほど風味豊かな出汁になります。3日ほどで使い切らないと傷みますので、作りすぎないようにしましょう。
なお、柔らかくなった昆布は細かく切って佃煮に、かつおは干して乾燥させたのち醤油と塩で簡単に味付けしながら炒めたら、ふりかけに使えます。
出汁に結構な量を使いますので、捨てるのは勿体ないですから使いまわしましょう。
ブイヨン
フランス料理のスープに使われる出汁です。
肉や魚などの動物性のものと、ネギやニンニクなどの香味野菜から作るスープで、弱火で1日中煮込んで作る手間のかかる出汁です。そのため日本ではキューブ状のものが広く出回っています。因みにブイヨンから更に調理したものが「コンソメ」で、フランス語で「完成された」という意味の凄く手の込んだスープになります。
「ブイヨン」は「コンソメ」になる前段階の出汁で、まだ調味料で味を整えていないので、自分で味付けする必要があります。とは言え、使用することでいつも作っている洋食が美味しくなることは間違いないです。
フォン
こちらはフランス料理のソースに使われる出汁です。
魚や肉の何を使うのかによって種類があり、またそのまま煮だすか、焼いたから使うかによっても分かれてくるため、種類がたくさんあります。一番有名なのはフォン・ド・ヴォーではないでしょうか。仔牛の骨付き肉やスジを焼き色がつくまで焼いてから、弱火でじっくり煮込み、香味野菜や香辛料を一緒にいれて煮込みます。
アクを取り続けなければならない手間がありますので、あまり家庭向けではないですね。ただ、現地では家庭でも作っていると考えたら凄いですよね。
ベジブロス
少し前にテレビで話題になった野菜だしです。
ジャガイモやニンジンの皮、タマネギのヘタ、カボチャの種など、普段なら捨ててしまうような部位を一緒に鍋に入れて、水をはり煮だす出汁です。
野菜の皮やヘタ、根の部分には豊富な栄養素が含まれています。そのため煮だした出汁は栄養満点で、野菜ならではの優しいまろやかな出汁ができます。コンソメスープやラーメンのつゆなど色々な場面に有効活用できます。ただ、紹介しましたカボチャの種やキャベツの芯などには、アクが出るため万人向けの出汁には向かないです。初めは少量を使って様子を見てみましょう。
いかがでしょうか。
料理で使う和洋の基本的な出汁の種類について紹介しました。
出汁がしっかりと作れるのが、料理人として一人前と認められる第一歩になります。
巷では、顆粒のものやキューブ状のものなど簡単に出汁が作れるものがたくさん出回っていますが、やっぱり一から作った出汁は風味が豊かです。これをきっかけに出汁作りに興味を持っていただけると幸いです。
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