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種類が豊富な「和包丁」

更新日:2020年8月12日




料理する時に必須アイテムである包丁。

そんな包丁ですが、国によっていろいろな種類があります。


一つは両刃である洋包丁です。家庭でもよく使われている使い勝手のいい包丁です。

西洋では包丁の種類があまりなく、代わりに鍋が料理によって使い分けるよう多くあります。


もう一つが中華包丁です。中華包丁はそれ一本で調理が出来るよう作られています。刃を使わずに断面で」食材を押しつぶすこともあります。


最後の一つが今回紹介させていただく包丁で片刃である和包丁です。日本は日本刀に代表されるように刃物の文化が非常に発達した国でした。元々体格的にひ弱だった日本人が道具(刀)に力を入れてきたことが歴史的背景にあります。


日本は食材に合わせて包丁を使い分けるように料理文化が発達してきたので、多くの種類の包丁が存在します。代表的なものからマイナーなものまで紹介していきたいと思います。



1.薄刃包丁

主に野菜を切るために使われます。

関東と関西では若干形に違いはあれど特徴として直線状の刃がついています。

名前の通り刃が薄いため固いものを切ると直ぐに刃こぼれしてしまいます。

しかしとても鋭く切った断面層はとても鮮やかになります。

大根や人参などの皮を剥く「桂剥き」や「面取り」をするのに非常に役に立つ包丁です。

技術が必要になってきますが、ツルっとした円形に皮を剥くことができるためキレイな盛り付けが可能となります。



2.出刃包丁


魚を捌く時に使う包丁です。骨を切り、三枚に卸すという一連の工程を行うために重みがあり刃の幅に厚みがあります。語源は大阪の堺の鍛冶職人が作ったとされていますが、その人が「出っ歯」であったことからこの名前が付いたとされています。薄刃包丁と違って刃が局面になっているため、研ぐときは弧を描くようにして研ぎます。



3.刺身包丁


薄刃包丁と同じく関東と関西で違いがある包丁です。関東では「蛸引き」と呼ばれていて、切っ先がなく四角い」形をしています。関西では「柳刃包丁」と呼ばれていて、真っすぐな刃に先端が尖っており、形状は日本刀に似ています。刺身は切り口を美しく見せるために一度で一方向に切らないといけません。ノコギリのようにギコギコと何度も繰り返して切ると断面がボコボコしてしまします。そのため刃渡りが長く作られており、一尺(約30cm)を超える長さの刺身包丁も存在します。派生された包丁に「ふぐ引き」関西では「てっさ包丁」と呼ばれているフグのてっさ専門の包丁があります。弾力あるフグを薄造りにするために刺身包丁より更に細身で薄く、弾性があります。



4.寿司切り包丁


巻き寿司や押し寿司を切る時に使用する包丁です。重みがあり、かまぼこのような曲線を描いた刃を持つ包丁です。すし飯とネタを押しつぶさないように切れるよう作られています。切り方も独特な動きをしていて、刃をまな板に押し当てて弧を描くように切ります。職人が使用している場面は一見の価値ありです。



5.うなぎ包丁


鰻を捌く専門の包丁で、「うなぎ裂き」とも言われています。地方によって形状が異なっていて、特に関東と関西では鰻の捌き方が「背裂き」「腹裂き」と違ってくるために大きく違います。関西でも大阪と京都では形が違ってきます。



6.麺切り包丁


麺生地を麺の形に細長く切るための包丁です。細長く切るために刃渡りが長く、刃先は四角くなっているのが特徴です。中華包丁で代用がききますが、似て非なるものなので麺生地を切るときはこの包丁が一番使いやすいと思います。



いかがでしょうか。


今では家庭用包丁としてステンレスなどで作られた両刃の三徳包丁がメインです。


和包丁は手入れも面倒ですし、種類を揃えると場所を取るため邪魔ですよね。しかし食材に合わせて作られてきたのですから、とても使いやすいものばかりです。


ぜひこの機会に和包丁を見てみてください。

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