揚げ物料理は皆大好きですよね!
唐揚げにトンカツ、アジフライ、サクッとした衣に包まれたジューシーな中身、
想像しただけでよだれが出てきます。
さて、そんな揚げ物料理ですが、
「世界の」揚げ物料理にはどのようなものがあるのでしょうか。答えられますか?
その国の伝統料理となるものや、日本でもなじみのある海外揚げ物料理を
紹介するとともに、揚げ物料理の歴史についてお話していきます。
●東洋の揚げ物
◎天ぷら―日本
揚げ物と言えば天ぷらでしょう。
エビ、旬の野菜や魚がサクッとした衣に包まれており、
海外からの観光客にも人気でガイドブックには「Tem-Pura」と記されています。
「てんぷら」とう名称は江戸時代前期に創刊された「食道記」に初めて登場します。
調理法自体は室町時代にポルトガルから伝わったと言われており、
ポルトガル語で調味料を意味する「temporas(テンポーラ」が
天ぷらの語源と言われています。
◎春巻き―中国
こちらは中華料理の定番ですね。
立春の頃に新芽が出た野菜を具材にして作られたところから春巻きと名付けられました。
また中国では立春になると、小麦粉で薄い皮を作り、
その皮に色々な野菜をのせて食べるという風習があり、
これが今の春巻きの前身であるという説もあります。
◎クリスピーパタ―フィリピン
豚足をカリッカリに揚げた、フィリピンでは日常的に食べられている料理です。
独特の食感や濃い目の味付けがクセになり、ビールとの相性が抜群です。
●西洋の揚げ物
◎ピロシキ―ロシア
ロシア、ウクライナ、ベラルーシの東欧3国で親しまれている総菜パンです。
中の具材は様々で、肉や魚はもちろん、米、チーズ、じゃが芋、
きのこなどが用いられています。
日本には戦後になって入ってきたと言われており、
現在のカレーパンもピロシキから開発されたと言われています。
◎ゼッポリーネ―イタリア
ナポリ地方で食べられる、ピザ生地に海藻を練り込んで揚げた料理です。
西欧人は海藻類は食べないのですが、このゼッポリーネだけは別なんだそうです。
B級グルメのようなもので、街での食べ歩きに最適です。
◎エンパナーダ―スペイン
スペインの揚げパンです。「エンパナーダ」とは具を包むという意味があります。
大きく丸い形をしていて、切り分けて食べるのが一般的ですが、
「小さなエンパナーダ」という意味のエンパナディージャもあり、
こちらは大きくても日本の菓子パンサイズです。
トマト、ニンニク、玉ねぎで味付けされた肉や魚が入っています。
●揚げ物の歴史
西洋においての揚げ物の始まりは、
古代ローマのグロービというチーズの揚げ物が最初と言われており、
お菓子として食べられていたようです。
揚げ油には豚の油脂を使いゆっくりと時間をかけて揚げられていました。
今ではオリーブオイルが一般的ですが、当時は高価だったんですね。
また、洋風天ぷらとも言えるフリッターはラテン語で「揚げ物」を意味します。
今では日本食を代表する天ぷらですが、実は室町時代に鉄砲と共に
ポルトガルから伝えられたといわれています。
この時に伝わってきたのがフリッターで、
最初に長崎で伝わったことから「長崎天ぷら」と呼ばれていました。
当時の天ぷらはフリッターのように衣にもしっかり味が付き、
天つゆや塩は使わずそのまま食べるもので、今の天ぷらとは違う料理のようでした。
日本で揚げるという調理法自体は奈良時代にはすでに知られていましたが、
当時の油の原料のゴマが高価であったことなどから広くは普及していませんでした。
もちろん、室町時代に伝わってきた当時も、まだまだ油の価格が高く、
庶民が食べられるような料理ではなかったのです。
しかし江戸時代初期に、植物脂の主流が量産できる菜種油へと変わり
安価になったことで天ぷらが普及し、
さらに天ぷらに合う醤油が開発・流通したことで一般にも広がっていきました。
日本の料理だと思っていたものが実は海外から持ち込まれたものだったなんて驚きですね。
それでも日本独自の進化を遂げ、今では立派な日本食の天ぷらとなったのですね。
●まとめ
世界の揚げ物料理を紹介してきました。
知っている料理も知らない料理もあったかと思いますが、興味を持っていただけましたか?
どれも美味しそうな料理ばかりでしたね。
各国の食文化に根付いた様々な揚げ物料理、
ご家庭でも試せるものもたくさんありますの
で、ぜひ今日の晩ごはんにいかがですか?
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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